2024年の「流行語大賞」に選ばれたのは、「ふてほど」という言葉でした。
しかし、この言葉を初めて聞いたという声が多く、「本当に流行していたの?」という疑問も寄せられています。
一体「ふてほど」とはどのような言葉なのか、背景と世間の反応について詳しく見ていきます。
目次
「ふてほど」とは?
「ふてほど」は、2024年にTBS系列で放送された金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」を略した言葉です。
このドラマは、社会問題を鋭く描きつつもユーモアを交えた内容で、一部の視聴者から高い評価を受けました。
「不適切にもほどがある!」はタイトルとしてのインパクトが強いものの、「ふてほど」という略語は多くの人に馴染みが薄いようです。
略称が自然に定着する例もありますが、今回の場合は認知度の低さが課題となりました。
「ふてほど」が流行語大賞に選ばれた背景
「不適切にもほどがある!」は注目を集めたドラマではありましたが、平均視聴率は7.6%に留まりました。
これは多くの人が視聴したとは言い難く、結果として「ふてほど」という言葉も広く認識されないままの状態です。
一方で、過去には「倍返しだ!」(2013年)や「じぇじぇじぇ」(2013年)のように、視聴率が高いドラマ発のフレーズが大賞を受賞した例もありました。
こうした例と比較すると、今年の「ふてほど」が選ばれた理由には疑問が残ります。
知らない人が多数の理由
現代では、特に若年層を中心にテレビ離れが進んでいます。
多くの人がネットやSNSを主な情報源としており、テレビ発の話題が浸透しにくい傾向があります。
「ふてほど」もその影響を受けたと言えるでしょう。
「ふてほど」という略語は一見すると意味が分かりにくく、「ふてぶてしい」「ふてくされる」といった別のイメージを想起させるという声もあります。
元のタイトルが「不適切にもほどがある!」であることを知らない人にとっては、何を指しているのか全くわからない言葉になってしまっています。
7.6%という視聴率では、全世代に浸透するのは難しいと考えられます。
ドラマを見た人の中で愛用されたとしても、それが全国的な流行に至ることはありませんでした。
流行語大賞の選考に対する疑問
「ふてほど」が大賞に選ばれたことで、「流行語大賞」というイベントそのものへの疑問が再燃しました。
過去の流行語との比較
これまでの流行語には、スポーツや政治、エンタメ関連で多くの人が使った言葉が選ばれてきました。
例えば、2024年も野球や大谷翔平選手の活躍に関連する「50-50」といった言葉がノミネートされていましたが、大賞には選ばれませんでした。
多くの人にとって馴染みのあるこれらの言葉が選ばれなかった理由は何だったのでしょうか?
一企業のイベントとしての側面
「流行語大賞」は一企業が主催するイベントであり、その選定基準には商業的な意図が絡むという見方もあります。
話題性のある言葉を選ぶことで注目を集めるという目的があるのかもしれません。
しかし、その一方で「流行語」としての説得力を欠いてしまう結果にもつながっています。
流行語大賞の今後の課題
インターネットやSNSが主な情報源となった現代では、流行語の選定もその変化に対応する必要があります。
特に、全世代が共通して認識できる言葉を選ぶことが、流行語大賞の意義を保つ上で重要です。
「流行語大賞」は、毎年の締めくくりとして日本社会を振り返る良い機会です。
しかし、選定の基準が曖昧なままでは、視聴者の信頼を失いかねません。
透明性を高める努力が求められるでしょう。
まとめ:2024年流行語大賞「ふてほど」に寄せて
「ふてほど」が流行語大賞に選ばれたことで、「流行語」とは何かを改めて考えるきっかけになりました。
ドラマ「不適切にもほどがある!」が一定の支持を得たのは確かですが、「ふてほど」という略語が広く認知されていたとは言い難い状況です。
来年以降、より多くの人が納得できる言葉が選ばれることを期待しつつ、流行語大賞の存在意義についても議論を深めていく必要がありそうです。
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