2024年12月21日(土)、長野県出身の2人組ユニット「MOROHA」がこの日のライブをもって活動休止を宣言しました。
突然の発表は、ファンに大きな衝撃を与えると同時に「なぜ?」という疑問を持っています。
この記事では、MOROHAの活動休止に至った理由を深掘りし、活動休止が事実上の解散を意味するのかについて考察します。
目次
MOROHAが活動休止を告知
MOROHAは「2024.12.21(sat) MOROHA “単独”ツアー2024@恵比寿The Garden Hall」という公演を告知し、「本日の公演をもちましてMOROHAは活動休止いたします」と報告しました。
この発表には深い感慨とともに、ライブの写真が添えられていました。
2024.12.21(sat)
MOROHA “単独”ツアー2024
@ 恵比寿The Garden Hall本日の公演をもちまして
MOROHAは活動休止いたします。ありがとうございました。 pic.twitter.com/5zkhl6gsaI
— MOROHA official (YAVAY YAYVA RECORDS) (@YAVAY_YAYVA) December 21, 2024
同日に新曲「やめるなら今だ」も配信しています。
まさに今のMOROHAの状況を反映した曲で鳥肌ものです。
「やめるなら今だ」ではラッパー:アフロさんが解散を切り出したようにも聴こえます。
公式発表ではUKさんが活動休止を切り出したようだったので楽曲は楽曲ということですかね。
実態が気になりましたが公式に発表されている活動休止の理由をみてみましょう。
MOROHA活動休止の理由
今回の活動休止の発表では、UKさんからアフロさんへ「新しい曲を作るうえで引き出しを使い切ってしまった。活動を休止したい」という申し出があったとされています。
この言葉からは、音楽を作り続けることに対する限界感や、創作に対する真摯な姿勢が伝わってきます。
UKさんは、これまでMOROHAの音楽を形作るために多くのエネルギーと時間を注ぎ込み、その中で独自のギタースタイルや詞の表現を追求してきました。
しかし、15年間にわたる活動の中で、どうしても新しいアイデアを生み出すための「引き出し」が尽きてしまったと感じたのでしょう。
アーティストにとって、常に新しい表現を模索し続けることは非常に難しく、特にMOROHAのように一貫したコンセプトを持ち続けてきたユニットにとっては、その限界を感じる瞬間が訪れることは避けられないことかも。
UKさんは、MOROHAの音楽が既に一定の完成度に達しており、それ以上の進化を求めることが一層難しくなってきたと感じたのかもしれません。
理由1:コンセプト故の新しい音楽スタイル追及の難しさ
UKさんのギターのプレースタイルは、「アコースティックギターは言葉を伝える楽器」という信念のもと、独自の演奏法を開発してきました。
特にスラム奏法と呼ばれるテクニックを駆使し、ギターをまるで打楽器のように扱うスタイルは多くのファンや業界人から高く評価されています。
しかし、このスタイルを保ちながら新たな魅力を提供し続けることは容易ではなかったことが想像に難くありません。
また、MOROHAは15年間、一貫したコンセプトを貫いてきました。
それゆえに、新しい音楽スタイルを追求する難しさもあったのではないかと考えられます。
ファンの間でも「新しいと感じられる音楽を一生続けるのは困難だ」という声が聞かれています。

UKさんがおっしゃる通り新たな引き出しを出すのはかなり難しそう。

コンセプトがかなり固定されてるから、同じような曲を量産するだけ。
それが一生続く。
それでよしとするファンもいるだろうけど、去っていくファンもいる。
新しい魅力が無ければ新規ファンは獲得しづらい。
MOROHAの活動休止発表。
すぐにありがとうなんて言えないし、駄々っ子みたいにヤダヤダって言葉しかは今は出ないけど、今の自分が頑張れているのはMOROHAの音楽があったから。
いつもしょぼくれた時にMOROHAの歌が胸ぐら掴んでくれたから。さよならだけが人生。いつもここにあった。 pic.twitter.com/gHs6GeO69V
— なっつん (@natsumikannn28) December 21, 2024
理由2:「継続することよりも新しい可能性の模索が重要」の考え
MOROHAは過去のインタビューで「続けることに意味があるんじゃなくて、続けたら有利になるだけ」と発言しています。
続けること自体を目的とせず、意義のあるものを生み出すことを重視していた姿勢が伺えます。
また、MOROHAは
その有利さを上手に使っていきたいし、同時にその有利さに甘えないことも大事になる」
とも語っています。
これらの発言から、新たな音楽表現を生み出すことが彼らにとって大きな課題であったことが分かります。
理由3:UKのパニック障害の影響?
UKさんは2023年にパニック発作の症状が続いていることを公表しており、リハビリに励んでいました。
SNSでは、パニック障害の辛さについて「フィジカルな辛さではなく、感覚的な辛さ」と説明し周囲にその理解を求めています。
このような精神的負担が今回の活動休止にも影響を与えた可能性も。
厚生労働省の定義によると、パニック障害は「何の前触れもなく、めまいや呼吸困難とともに激しい不安に襲われる」症状が特徴。
発作の予期不安などにより、日常生活にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
UKさんの発言からは、こうした辛さや葛藤が感じ取れるのではないでしょうか。
ただしUKさんはYouTubeなどのメディアでも積極的に活動されています。
このため今はパニック障害は克服、少なくともだいぶ回復されているようにみえますので今回の活動休止の理由の主要な要因ではないとみてよさそうです。
心からの決断
「新しい曲を作るための『引き出し』が空になった」との声明は、音楽に対する真摯な姿勢の表れといえます。
この言葉にはマンネリではなく、音楽を作り続けることに対する深い責任感と、創作活動への真剣な取り組みが感じられます。UKさんは、ただの「休止」ではなく、あくまで自分たちの音楽に対する誠実さを貫くために一度立ち止まり、自分たちの活動を改めて見つめなおす必要があると考えたのでしょう。
無理に活動を続けるのではなく、一旦立ち止まることで新たな可能性を模索しようという意図があるのではないでしょうか。
音楽という創作活動は、時に進化の過程で行き詰まりを感じることがあります。その時に、無理に既存のスタイルを引き伸ばすのではなく、しっかりと自分の気持ちと向き合い、再び新しいインスピレーションを得るために休息することが、真の意味での成長に繋がるとUKさんは考えたのかもしれません。
特にMOROHAのように、15年間という長い年月にわたり一貫した音楽スタイルを貫いてきたユニットにとって、次なるステップを踏み出すためには、無理に活動を続けることが逆効果になる可能性があります。
アフロさんとの信頼関係を基盤に、音楽の世界で新しい挑戦をしたいという思いが強かったとしても、どこかで新しい挑戦が空回りしないようにするためには、休止という選択肢を取ることが最も理にかなっていると判断したのでしょう。
また、UKさんの「引き出しが空になった」という言葉は、彼が創作活動において非常に高い理想を持っていることを示しています。音楽を通してファンに伝えたいメッセージがあるからこそ、そのメッセージを生み出すための新しい引き出しが必要だと感じたでは。
自分たちが心から納得できる作品を作ることこそが、MOROHAとしての誇りを保つために最も重要だと考えたのでしょう。
この決断には、単なる休止ではなく、より高い場所を目指すための前向きな意図が込められていると捉えるべきです。MOROHAが一度立ち止まり、新たな道を模索することで、再び素晴らしい音楽を生み出す時が来ることを、ファンは信じて待ちましょう。
活動再開への期待
活動休止が事実上の解散かどうかは現時点では分かりません。
しかし、互いが新たな経験を経て再び音楽で交わる日が訪れる可能性は十分にあります。
「MOROHAには戻らないという気持ちで生きていく」
「あるとすれば、戻るのではなくて、進んだその先で合流があればいい」
というコメントからも前向きな活動休止であることが見て取れます。
ファンとしては、MOROHAが再びステージに立つ日を心待ちにしながら、これまでの音楽に感謝を込めて応援を続けたいと思います。
まとめ
MOROHAの活動休止は、ただの一時的な休止にとどまらず、彼らにとって大きな意味を持つ決断でした。
音楽活動を続ける中で次なるステップを模索し、無理に活動を続けるのではなく立ち止まって自分たちの音楽に対する誠実な姿勢を貫こうとしたこの決断は、ファンにとっても大きな衝撃でした。
彼らが15年にわたり築き上げてきた音楽の世界観に敬意を表しつつ、この休止が新たな創作の道を切り開くきっかけとなることを願っています。
MOROHAは常に新しい音楽を追求しファンと共に成長してきました。
今回の活動休止が、彼らに新たなインスピレーションを与え、より豊かな音楽表現に繋がることを信じています。そして、再びステージに立ち、新たな音楽を届けてくれることを期待しつつ、これまでの彼らの軌跡に感謝を込めて応援を続けます。
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